
AGGは米国の投資適格債券市場全体における銘柄にまるっと投資できる、上場投資信託(ETF)AGGについて、投資はありか過去のデータなどをズバッと分析していきます。
- AGGってどんなETFなのかわかる
- AGGの過去の株価推移やリターンがわかる
- AGGに投資する方法についてわかる
- AGGに投資するメリット・デメリットがわかる
記事で詳細にみていきますが、AGGの特徴をまとめると、
- 設定来で年率平均3%超えの安定したパフォーマンス
- 株式下落局面でも資産価値が目減りしにくい
- 株式と債券を保有することで分散投資となる
ということですね。
今回は、そんなAGGに投資するメリットなど解説します。今後の米国株や米国ETFに投資する際の参考になる内容となっています。
ぜひ最後までご覧ください。
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上場投資信託(ETF):AGGとは?
iシェアーズ・コア米国総合債券市場ETFのAGGは、ブルームバーグ米国総合債券インデックスの運用実績に連動した、米国の投資適格債券市場全体における銘柄にまるっと投資できるETF(上場投資信託)です。
基本データ(2022年8月10日現在)
株価レンジ(52週) | 113.200 - 118.450ドル |
---|---|
経費率 | 0.04% |
分配金利回り | 1.98% |
1年リターン | -10.29% |
ベータ値 | 0.19 |
デュレーション | 6.47年 |
設定日 | 2003年9月22日 |
配当月 | 毎月 |
S&P500との相関性を表すベータ値が0.10%なので、国債らしく株式とは逆の動きをする逆相関になっています。また、デュレーションが6.53年なので、理論的には金利が1%上がれば6.5%の振れ幅が起きることになります。
株価の推移(チャート):5年
2020年2月のコロナショックの際には株式と同様に株価も落ちていますが、その後、すぐに回復していますね。
また、52週の株価レンジを見ても5%以内に収まっており、長期的には値動きの安定しています。22年に入って米国の金利が上昇していることもあり、AGGの価格は大きく下落しています。
一方、5年のトータルリターンを見ても年1%以上、上昇しています。
AGGの構成・発行体は?
続いてAGGの構成について見ていきます。
発行体は4割弱が米国財務省になっており、AGGが政府系債券ETFであることが分かります。また、MBSと呼ばれる不動産担保証券(モーゲージ・パススルー証券)の比率が26.47%入っているのも特徴です。
一部、AT&Tなどの社債も含まれていますが、非常に低い比率となっています。
また、保有債券の7割程度が最高ランクである「AAA(トリプルエー)」の格付けにあり、信用力が高いことが分かります。基本的に信用力のない発行体は債券を売るために高い利率を設定していることが多いので、初心者の人は分配利回りだけに惹かれてデフォルトリスクの高い債券を買うのはやめましょう。
債券の残存年数は10年以内の短・中期国債で8割近く占められています。
AGGに投資するには?日本の投資信託でも可能?
AGGに投資するには、外国ETFを扱っている証券会社に口座開設して取引することになります。
残念ながらAGGは、楽天・VTIやSBI・VOOのように、海外ETFに投資をするタイプの投資信託は設定されていません。
AGGは、マネックス証券、SBI証券、楽天証券などの主要ネット証券で取り扱っているので、米ドルでの取引となりますが、日本株を取引するのと同じ感覚で売買することができます。
AGGのような特徴を持った商品に日本の投資信託で取引をしたい場合は、インデックス型であれば先進国債券市場をメインに投資できる
あたりになりますが、このインデックスファンドは投資先がアメリカを含む先進国となっています。また、国別比率ではアメリカ国債が44%となっています。
AGGの配当金・分配金のデータは?
それではiシェアーズ・コア米国総合債券市場ETFのAGGの分配金データと推移を見ていきましょう。
- 分配金利回り : 1.98%
- 5年平均増配率:-5.15%
- 配当月:毎月
(参考URL:Dividend Invester HP)
5年平均の増配率がマイナスになっており、毎年増配するETFではありませんが、過去5年の分配金利回りも2%を超えており比較的高い利回りになっています。
過去の分配金額も2ドル台と安定しています。ちなみにAGGは毎月分配金を出しますので、運用資産額が大きくなり、給与収入がなくなった人などに向いていると言えます。
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AGGのリターンとパフォーマンスは?
以下は2003年の設定来のAGGのチャートです。
債券ETFらしく、値動きが安定した株価になっていることが分かります。
設定来のトータルリターンも3%超えと、債券ETFらしく安定しており、インデックス指標とそれほど差もなく、優秀なETFと言えます。
参考までに同じブラックロック社の長期債券ETFであるTLTとの比較チャートを載せておきます。
長期国債ETFのTLTの値動きが大きいわりに、AGGは非常に安定した値動きが見て取れますね。
なお、長期債券ETFであるTLTについては次の記事で詳しく紹介していますので参考にしてください。
AGGは買いか?:メリット・デメリット
AGGのデータや過去のパフォーマンスを見てきましたが、これらを踏まえてTLTに投資する際の
- 投資するメリット
- 投資するデメリット
についてまとめていきましょう。
投資するメリット
AGGのメリットをまとめると、
- 債券市場をアセットに組み込むことでリスク分散になる
- 設定来で4%弱の安定したパフォーマンスを出している
- 信用力の高い安全性の高い資産を保有できる
- 経費率が0.04%と低い
- 日本の主要ネット証券から購入できる
ということですね。
リスク削減のため、安全性の高い資産である債券市場をポートフォリオに組み込むことは王道の投資スタイルです。また、設定来で年率平均4%弱の安定したパフォーマンスを出しており、株式市場の暴落に備えた保険の意味で保有しておきたいETFの一つと言えます。
仮にAGGに100万円投資しても年間の経費は400円程度ですので、長期間保有してもリターンへの影響はほとんどないですね。
なお、ブラックロック社の人気ETFということもあり、SBI証券、マネックス証券、楽天証券などの主要ネット証券から日本株を投資する感覚で投資することができます。
投資するデメリット
AGGのデメリットをまとめると、
- 組み入れ銘柄が米国債100%のため、FRBの金利政策に影響される
- トータルリターンでは株式市場より大きく見劣りする
- 安全性の高い資産とはいえ、元本保証ではない
やはり1番のデメリットは安定したパフォーマンスを出していても、トータルリターンでは株式市場に大きく差をつけられてしまう点です。参考のためにS&P500(青線)との比較チャートを載せますが、株式市場とのリターン差は歴然です。
債権投資はどちらかといえば、守りの投資に入るため、ある程度の資産が形成できた後に「資産を減らさないための投資」で検討した方がいいでしょう。ただ、資産を減らさないと言っても元本保証ではない点は注意が必要です。
ちなみに、パウエルFRB議長は2024年までは低金利政策を続ける意向のようなので、それまでは債券価格も上がっていくかもしれません。
AGGへの投資:個人的な感想
長期で見ても比較的安定したパフォーマンスを出しているAGGなので、株式と逆相関の動きをする債券市場をポートフォリオに組み込むことは、保険の役割という意味でも非常に理にかなっている投資手法です。
ただ、20代~30代の若い世代で大きなリスクをとれる世代であれば、わざわざ守りの資産といわれる債券の比率を高くする必要は低いでしょう。40代以降、ある程度の種銭を積み上げた状態で「負けないための投資」をするなら有用な投資手法です。
または債権投資の特徴を生かし、今後、株式市場が暴落し世界経済が不景気になっていくとお考えであれば、債券投資も面白くなるかもしれません。ただ、債券は長期金利の影響が大きいので、金利動向に注視ながらタイミングを見ていく必要があります。
AGGのような債券ETFの買い時はいつ?
債券投資は初心者には難しく、買い時がなかなか分からないのも事実です。そこで、どのような時に債券をPFに入れればいいか簡単に見ていきます。
- 株価暴落時に安全性の高い資産を保有したい
- 好景気で株式市場に過熱感があるとき(金利上昇で債券価格下落時)
- 毎月分配金を活かし、老後の家計改善のため
難しいと言われる債券投資ですが、債券ETFは生債権と比べ
- いつでも売買できるため流動性に優れている
- 小額から低コストで投資できる
- 数千の債券に分散投資できる
といった特徴があり、しかも簡単にいつでも売買できるため、そこまで気にする必要がないのが特徴です。
まとめ:AGGは買いか?
米国の短・中期国債に投資をするETFであるAGGについて買いなのかどうか、ズバッと分析してきました。
記事の結論をまとめると、
- 長期的に安定的なインカムゲインを望みたい
- 株式市場一択では不安なので、債券投資を入れて分散投資したい
- 40代以降で資産を守ることを目的にしたい
- 定年退職後の退職金で家計のキャッシュフローを改善したい
ということです。また、結婚して守らなければいけない家族ができたとき、保有資産を少しずつ増やして負けないための投資をするときに、債券投資は有用な手段となりえます。
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