ニッセイSDGsグローバルセレクトファンドの評価と評判は?利回りは?

2030年までに達成すべき国際目標であるSDGs。

社会や環境に配慮しながらも今後も経済成長していくには、民間企業のイノベーションが欠かせません。実際、アメリカのハイテク企業を中心に、自動運転や再生可能エネルギーなどの分野で技術は日進月歩していますよね。

SDGsの達成に貢献が見込まれる企業のうち、株価上昇が期待される銘柄に投資するファンド。それが今回取り上げるニッセイSDGsグローバルセレクトファンドです。

なお、ニッセイSDGsグローバルセレクトファンドには以下の4種類が存在します。今回は、最も純資産額が多い「資産成長型・為替ヘッジなし」を取り上げます。

 

  • 資産成長型・為替ヘッジなし(この記事でピックアップしているもの)
  • 資産成長型・為替ヘッジあり
  • 年2回決算型・為替ヘッジなし
  • 年2回決算型・為替ヘッジあり

 

今回の記事でわかること
  • ニッセイSDGsグローバルセレクトファンドの特徴を紹介
  • 評判・評価そして口コミを紹介
  • 投資するメリット・デメリットを分析

 

今後の人類と地球環境のために、SDGs自体の重要性は論をまたないでしょう。

しかし、SDGsという「理念」の素晴らしさと、それに関連するファンドの「現実的な金融商品」としての魅力は、必ずしも比例関係にあるとは限りません。

ニッセイSDGsグローバルセレクトファンドは、特徴をよく把握してから購入を検討すべきファンド

これがこの記事の結論です。

 

以下、詳細を述べていきますので、ぜひ最後までご覧ください。

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ニッセイSDGsグローバルセレクトファンドの特徴とは?

出典:ニッセイアセットマネジメント株式会社 ファンド情報 ニッセイSDGsグローバルセレクトファンド

 

まず、基本情報や主な投資先、構成銘柄を確認しましょう。

基本情報

 

運用会社 ニッセイアセットマネジメント株式会社
設定日 2018年5月28日
投資対象 国内・国外株式(グローバル)
販売手数料
(購入時手数料)
0%~上限3.3%(税込)
※販売会社により異なる
償還日 2030年12月16日
信託報酬
(運用管理費用)
1.584%(税込)
信託財産留保額 なし
直近分配金 0円

 

信託報酬は、アクティブファンドの割には比較的低めに設定されています。

償還日の2030年はSDGsの目標達成期限の年ですね。

主な投資先と運用体制

 

出典:ニッセイアセットマネジメント株式会社 ニッセイSDGsグローバルセレクトファンド 交付目論見書

 

ニッセイSDGsグローバルセレクトファンドの概要は以下のとおりです。

 

ニッセイSDGsグローバルセレクトファンドの概要
  • 投資対象は日本を含む世界各国の株式
  • SDGs達成に関連した事業を展開する企業のなかから、バリュエーションを評価し株価上昇が期待される銘柄を厳選

 

SDGs達成に貢献しそうな企業のうち、バリュー株(適性評価額に比べて株価が割安な銘柄)に投資するということですね。

では、具体的にはどの国の、どの業種に投資しているのでしょうか。それを示すのが下図です。

 

出典:ニッセイアセットマネジメント株式会社 ニッセイSDGsグローバルセレクトファンド マンスリーレポート(2021年12月現在)

 

最大の投資対象は、ここ数年素晴らしいパフォーマンスを示しているアメリカのハイテク株がであることが分かります。あえて指数に例えると、NASDAQ総合指数に近いイメージです。

次に、具体的な組み入れ銘柄を見てみましょう。

 

出典:モーニングスター ニッセイ SDGsグローバルセレクト(資産成長・H無)  ポートフォリオ

 

GAFAMなどの有名な大型ハイテク銘柄が含まれている一方、聞いたことのない企業名もあるのではないでしょうか。

1位のMIPS ABはスウェーデンの企業。落車の際などに頭部を衝撃から守る特許技術を有しています。

また、3位のSIG Combibloc Group AGはスイスの企業です。独自技術により完全無菌状態で飲料や食料を保存できる紙容器を製造しており、プラスチック容器の代替となることが期待されています。

 

資産総額

911.40億円(2022年7月15日現在)。

十分な規模ですので、運用に問題はありません。

基準価額・純資産の推移

 

運用開始日からの基準価額と純資産額の推移を見てみましょう。

 

出典:MINKABU 

 

FRBによる利上げやバランスシートの圧縮見通し等により、2022年からハイテク株を中心に株価が下落しています。

組み入れ銘柄的にニッセイSDGsグローバルセレクトファンドも基準価額の下落は必然でしたが、長期で見ると株価は伸びているようです。

SDGs・組み入れ銘柄のイノベーションともに今後もトレンドとして継続する公算が大きいので、ニッセイSDGsグローバルセレクトファンドも伸びしろを秘めているのではないでしょうか。

ニッセイSDGsグローバルセレクトファンドの評価とは?

 

ニッセイSDGsグローバルセレクトファンドのメリット・デメリットは、以下の通りです。

高評価のポイント(メリット)

 

◯トータルリターンが高い

ニッセイSDGsグローバルセレクトファンドは、運用開始から好成績を収めています。

以下の図は、ニッセイSDGsグローバルセレクトファンド、MSCIワールド(全世界株の指数)、S&P500(米国の代表的な指数)の3つのリターンを比較したものです(3年リターンで比較)。

 

出典:モーニングスター

 

2022年の下落前までは、ニッセイSDGsグローバルセレクトファンドが他の2つの指数をアウトパフォームしています。特に、コロナショック後の伸びが著しいですね。

世界各地のアナリストとポートフォリオマネージャーが分析のうえ、投資銘柄を決定しています。SDGsに関連しているだけでは不十分で、あくまで株価上昇が見込まれる銘柄が厳選されているとのこと。

さすが、アクティブファンドの面目躍如といったところでしょう。

 

〇今後のイノベーティブ企業に投資できる

現代はかつてないスピードの技術やサービスが進化しています。SDGsの達成期限(と同時にファンドの償還年)である2030年まではまだ8年もあります。この間に、さらに多くのイノベーションが生み出されるでしょう。

既述のとおり、世界中のアナリストやポートフォリオマネージャーが定期的に投資先の企業を分析・選定しています。

つまり、今後誕生あるいは成長が見込まれる有望な企業に投資してリターンを得るチャンスがあるということです。

 

低評価なところ(デメリット)

 

△運用コストが高い

信託報酬1.584%という水準は、アクティブファンドの中では比較的低めです。しかし、インデックスファンドの中には0.1%未満のファンドもあります。実際、売れているインデックスファンドは0.1%程度の水準のものが多いです。

また、販売会社によっては購入手数料が最大で3.3%かかりますが、インデックスファンドは購入手数料がかからないものがたくさんあります。

アクティブファンドの宿命ですが、手数料を加味するとインデックスファンドにリターンが劣後する可能性があります。

先進国株式では、過去20年のリターン(暦年ベース)を比べると、アクティブファンドがインデックスファンドより好成績を収めた年は2年(勝率10%)しかありませんでした。

参照:モーニングスター 「“先進国株式はわずか10%”、過去20年間における株式型アクティブファンドの対パッシブでの勝率」

 

△償還日が設定されている

投資信託は、長期保有を目的として購入する人が多いと思います。つみたてNISAやiDeCoといった制度も、国が長期保有を推奨していることの証左ですね。

一方、ニッセイSDGsグローバルセレクトファンドには、2030年12月16日という償還日が設定されています。

たとえ元本割れしていても償還日が来ればそれ以上運用はしないということです。むしろ、運用状況が悪ければ前倒しで償還されることもありえます(繰り上げ償還)。

一般的な個人投資家にとっては、「長期で積み立て」が適していることを考えると、償還日が設定されていないファンドの方が望ましいと言えるでしょう。

ニッセイSDGsグローバルセレクトファンドの評判・口コミは?

 

Twitter上には、以下のような口コミ情報がありますので、参考にしてみると良いでしょう。

https://twitter.com/payapaya_yu/status/1480445893140951041

 

SDGs自体に着目しながらも、十分なリターンを評価している人が多いようです。

一方、コストが懸念点という声も聞かれました。

 

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ニッセイSDGsグローバルセレクトファンドはおすすめ?

 

以上、ニッセイSDGsグローバルセレクトファンドの特徴、メリットやデメリット、評判についてご紹介いたしました。

この記事の要点は、以下のとおりです。

 

この記事のまとめ
  • 従来のESGとは違い、SDGsは環境や社会に配慮しながらも経済成長も考慮している
  • SDGsに関連していて、かつ、株価上昇が見込まれるイノベーティブ企業を厳選して投資
  • コストが高く、償還日が設定されている一方、これまでのリターンは好調

 

SDGsは国連が採択した全世界的な目標であり、各国が目標達成に向けて取り組んでいくことが期待されています。実際に米国を中心にイノベーションをもたらす企業が次々と育っており、今後も技術革新が止まることはないでしょう。

よって、少なからず将来性が見込まれているファンドではないでしょうか。

ただし、イノベーションという観点で言うと、アメリカのNASDAQ総合指数に投資した方がローコスト・ハイリターンを達成できる可能性もあると思われます。

アクティブファンド全般に言えることですが、「なぜ(インデックスではなく)このファンドに投資するのか」を明確にしてから投資することをおすすめします。

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