老後の生活や子どもの進学などにある程度のお金が必要になるため、資産運用をして資金を増やしたいと考えている方も少なくないでしょう。
そうは言っても、実際に運用を行ったとしてどの程度の利益が出るか知りたい方も多いのではないでしょうか。
そこでこの記事では、目安として1,000万円を投資信託で運用したとして利益がどのくらいなのか、具体的にシミュレーションをして詳しく見ていきます。
投資信託で1,000万円運用したときの利益をシミュレーション
投資信託は、投資の専門家が投資家から集めたお金で株や債券などの金融商品に運用を行うものです。
その運用成果は投資額に応じて投資家に分配されます。
投資信託で利益を得たい方はどれくらい利益が得られるかザックリと理解できます。資産運用にはある程度のリスクが伴いますが、ポイントを押さえれば、着実に資産を増やすことができます。
ぜひ最後までご覧ください。
投資信託で1,000万円運用:どうして利益が出るの?
ここでは簡単に投資信託で1,000万円運用して利益が出る仕組みについて解説します。
- 預けたお金を専門家が運用
- 得られる利益は2種類
投資信託が利益出る①:預けた1,000万円を専門家が運用
投資信託は、たくさんの投資家から集めた資金を一つにまとめて、投資の専門家が国内外の株式や債券、REITなどに分散投資を行います。
その運用成果を投資家に分配することで儲かる仕組みとなっているんですね。
投資家の資金を集めて運用するので、誰でも少額から投資を始められるということ。
投資家一人一人の資金は少なくても、まとめると大きな資金になるので効率のよい運用ができるんですね。
世界中の株式や債券などにも投資する投資信託など、さまざまな種類から投資先を選ぶことが可能。
専門家が運用を行うので、初心者の方でも気軽に始められるのが大きなメリットの一つです。
投資信託利益出る②:1,000万円から得られる利益は2種類
投資信託で儲けが出るのは、
- 値上がり益(キャピタルゲイン)
- 配当金・分配金(インカムゲイン)
の2種類です。
保有している投資信託の価格が値上がりした際、売却することで得られる収益を「キャピタルゲイン」と言います。
株式や債券などの資産は、短期的には下落するかもですが、長期的に運用することで価格上昇が期待できます。
なので投資信託においても、株式と同様に売却することで、キャピタルゲインを得ることができます。
一方、投資信託を保有することで安定的・継続的に受け取ることのできる配当金や分配金を「インカムゲイン」と言います。
ただし配当金や分配金には受け取る際に税金がかかってしまうことから、分配金を出さないで運用を続けるタイプの投資信託が多くなっています。
投資信託で1,000万円運用:どれだけ利益が出るの?
投資信託は株や債券、リートで運用を行うので、世界経済・景気の動向や政治情勢によって短期的なリターンが大きく影響が出ます。
リスクのある投資ですから100%儲かるとは絶対に保証できません。ただ過去の実績を見ると長期運用することで十分にプラスのリターンを得ることが期待できます。
2007〜2017年の10年間に国内、先進国、新興国の株式や債券、リートに投資したときの利回り(年率)を見ると、
運用先にもよりますが、ザックリと2〜10%の範囲にあることがわかります。
投資信託1,000万円運用のシミュレーション
このデータを元に、1,000万円を想定利回り2〜10%で10年間運用するとどの程度の利益が得られるでしょうか。
シミュレーションした結果は次の通りです。
期待利回り | 10年後の運用額 | 利益 |
---|---|---|
2% | 1,218万9,944円 | 218万9,944円 |
3% | 1,343万9,164円 | 343万9,164円 |
4% | 1,480万2,443円 | 480万2,443円 |
5% | 1,628万8,946円 | 628万8,946円 |
10% | 2,593万7,425円 | 1,593万7,425円 |
期間が長いほど、利回りが高いほど複利効果が高まるので得られる利益が大きくなっていくのが特徴です。
ちなみに1,000万円を2倍の2,000万円を達成するためにかかる年数は次の通りです。
期待利回り | 必要年数 |
---|---|
2% | 35年 |
3% | 23年5か月 |
4% | 17年8か月 |
5% | 14年2か月 |
10% | 7年3か月 |
投資信託は毎月の配当が出た方が良いの?
先ほど解説したとおり、投資信託を保有することで安定的・継続的に受け取ることのできる配当金や分配金を「インカムゲイン」と言います。
毎月、配当金や分配金をもらえるとお得な感じがするかもですが、配当金や分配金を受け取る際には利益部分に税金がかかってしまいます。
なので、長期的に資産をしっかりと増やしたいという場合は、得られた利益を再投資した方が良いでしょう。
分配金を出さないで運用を続けるタイプの投資信託の方が”税の繰延効果”があり、リターンが大きくなります。
投資信託で1,000万円運用する際の留意点は?
投資信託も株式などのリスク資産で運用するわけですから、当然のごとく損失が出る可能性があります。
しかし商品の選び方で利益を得る確率を高めることは可能なんです。そのポイントは、
- 長期運用前提で株式タイプにすべき
- 迷わずインデックスファンドにする
- とにかくコストの安いものにする
- 分配金は再投資!毎月分配型は絶対ダメ!
- 資産規模の大きいものを選ぶ
ということです。これらについては、別の記事で詳細に解説しているので、コチラを参照にしてみてください。
そして1,000万円を運用する場合は、一度に全ての資金を運用に回すのではなく、何回かに分けて時間を分散した方が良いと思います。
投資してすぐに投資信託の価格が大きく下落するリスクがあるからです。
投資信託で1,000万円運用するポイントとは?
手数料が低いインデックスタイプの投資信託などに投資をすることで、儲ける確率を高くすることができます。
しかし、投資の鉄則を踏まえなければ利益をあげることが難しくなるんですね。
投資信託に限った話しではないですが、資産運用で儲けを得るための基本は「長期・分散・積立」の3つです。
これは資金が1,000万円だろうが小学だろうが変わらない原則です。
簡単に説明すると、
- 長期:10〜20年ぐらいのスパンで長い間保有する。
- 積立:月々1万円など、コツコツと継続的に投資する。
- 分散:日本株だけでなく外国株も。株だけじゃなく債券やREITなどにも投資。
ということです。
これらを実践するだけでも、相場の値動きの影響は少なくなります。
投資信託で儲かるためには、この基本をしっかり押さえて運用することが大事。
この基本に沿って運用することで儲かる確率をグッと上げることができるんです。
「投資信託で1,000万円運用?配当は?」まとめ
今回は、投資信託で1,000万円運用で得られる利益は?配当はもらった方が良い?ということで、利益が出る仕組みや実際に10年間運用したときの利益はどれくらいか見てきました。
1,000万円運用しようが、少額だろうが運用の基本は「長期・分散・積立」は変わりません。
正しい知識をもって手数料の低い商品を選ぶなど行えば、長期的な大きな収益も十分に期待できます。
リスクを分散しながら自分に合った投資信託を選ぶことがポイントということですね。
それでは。