「結局、全米株式とNASDAQはどっちがいいの?」
個人投資家の間でも悩む人が多いこの疑問にこたえるべく、この記事ではバンガード社の人気ETFであるVOO(S&P500)とインベスコ社のETFであるQQQ(NASDAQ100)を比較していきます。
- VOOとQQQの基本情報を比較
- VOOとQQQのメリットとデメリットを解説
- VOOとQQQのどっちを買えばいいのかが分かる
具体的に比較する前に、このブログでも以前、VOOとQQQの個別紹介を記事にしていますので、先に個別記事を確認してから進めたいと思います。
詳細記事を簡単にまとめると、まずVOO(S&P500)は
- 米国企業の時価総額80%をカバーするS&P500に連動
- 株価は設定来以降で6倍ほどになる高いパフォーマンス
- 組み入れ銘柄の上位銘柄は「GAFAM」銘柄
- 投資先セクターは情報技術セクターが約28%を占める
- ETFの中でも圧倒的に安い0.03%の経費率
ということでしたね。続いてQQQ(NASDAQ100)を見てみると
- NADAQ市場に上場する上位100社に投資できる
- アップルやマイクロソフトなどの「GAFAM銘柄」に投資できる
- 過去5年のリターンはS&P500の約2倍
ということでしたね。
この基本的なポイントを抑えつつ、VOO(S&P500)とQQQ(NASDAQ 100)を比較していき、最終的にどちらのETFを買えばいいかという悩みを解決できればと思っています。
ぜひ最後までご覧ください。
【比較①】VOOとQQQの基本情報
2024年3月現在の基本情報の比較は以下のとおりです。
VOO | QQQ | |
株価レンジ(52週) | 357.72 - 483.24ドル | 304.61 - 449.34ドル |
経費率 | 0.03% | 0.20% |
分配金利回り | 1.33% | 0.55% |
年平均増配率(5年) | 6.06% | 10.75% |
年率平均リターン(5年) | 14.95% | 20.60% |
構成銘柄数 | 約500銘柄 | 約100銘柄 |
設定日 | 2010年9月9日 | 1999年3月10日 |
配当月 | 3月、6月、9月、12月 | 3月、6月、9月、12月 |
実はVOOとQQQはどちらも米国株式に投資するETFですが、VOOはS&P500銘柄に投資するのに対し、QQQはNASDAQ市場に上場する上位100社に投資します。したがって、後ほど紹介しますが、組み入れ銘柄も大きな違いがあります。
まず基本情報を比較すると分かりますが、VOOに対してQQQの経費率は0.2%あり、コストが高いですね。ただ、QQQはここ5年でも非常に好調な情報技術セクターの銘柄が多いため、5年の年率平均リターンはVOOを大きく突き放し、年率平均で20%近い数字を出しています。
【比較②】VOOとQQQのリターンは?
つづいてVOOとQQQのリターンとパフォーマンスを見ていきます。下の過去5年の株価チャートを見ると分かりますが、VOOに対してQQQのリターンは約2倍の開きがあります。
※VOOが青線、QQQが黄色線です。
過去10年でNASDAQ市場が全米株式市場をけん引していたことが分かりますね。
【比較③】VOOとQQQの組み入れ銘柄
それではVOOとQQQの組み入れ銘柄上位10社を見ていきます。
VOO | QQQ | |
Microsoft Corp | 6.35% | 10.72% |
Apple Inc | 6.00% | 11.30% |
Amazon.com Inc | 3.75% | 7.66% |
Tesla Inc | 2.30% | 5.84% |
Alphabet Inc Class A | 2.27% | 3.97% |
Alphabet Inc Class C | 2.13% | 3.72% |
Meta Platforms Inc Class A | 1.97% | 3.43% |
NVIDIA Corp | 1.62% | 5.25% |
JPMorgan Chase & Co | 1.29% | |
Adobe Inc. | 2.05% | |
Netflix, Inc. | 1.87% |
VOOとQQQの組み入れ上位銘柄のうち、8社は比率が大きく違うものの同じ米国企業が並んでいます。
QQQはNASDAQ市場に上場している銘柄で組まれているため、情報技術セクターに属する米国ソフトウェアメーカーであるアドビシステムズ、通信セクターに属するネットフリックスが入っています。
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【比較④】VTとQQQの口コミ、評判
ではVOOとQQQの世間での評判や口コミを見ていきます(twitterより)。
流行っているからと言って、安易に人気にETFに手を出すとやけどする?
今年初めからの $VOO $QQQ $ARKK のリターン比較。
前半VOOに負けていたQQQは8月ごろVOOに追いつきほぼ拮抗。
一方前半話題になったARKKは3月に失速し最近はレンジ相場を形成中。今後に期待はするが、流行っているからと安易に飛びつくことのリスクを教えてくれる。 pic.twitter.com/vM8tRTqRGf— カガミル@インデックス×オプション投資 (@kagamiru_risan) October 29, 2021
口コミにある「ARKK」は一時期、twitterでも話題になったテスラやZoomなどの「破壊的イノベーション関連企業の株式銘柄への投資」を目指すETFです。人気があるだけで手を出すとやけどしてしまういい例ですね。
忙しい人ほどETFを買うべき。弱い企業は勝手に淘汰されていく!
米国株では年率平均が6%とも言われている中、QQQに至っては過去5年平均リターンが20%近く出しています。口コミにもあるように、仕事や子育てで忙しい人こそ、ETFを買ってほったらかしで運用するべきですね。
資産形成は少額からでもできるんですよ。
例えばインデックスファンドにドルコスト平均法で毎月少しずつ積み立て投資するだけです。
私は4年半前からS&P500に月3万ずつ積み立て投資して、165万が263万になってますから。
一度設定したら、後はほったらかしでも良いので、忙しい人でも大丈夫。— ぐっちTKS (@gucchiTKS) November 9, 2023
正直、どちらも大差ない? それでもETFの王道はS&P500
米国ETF、個人投資家に人気なのは?
先週1週間の「保有残高」(持ってる量)でランキング! 今回もまた⑧位と⑨位が入れ替わりこうなりました。
→①VOO②VTI③QQQ④VT⑤SPYD⑥VYM⑦SPXL⑧HDV⑨TECL⑩VGTネット証券最大手のSBI証券のデータです。各ETFに基準価額の前週比もつけてます。 pic.twitter.com/V2f8TLXG82
— 伊藤 忍@マネー雑誌で副業中 (@jinito_amoney) November 29, 2021
人気ETFランキングを見ると、筆頭はVOOですね。ただ、どのETFを買っても大きく失敗することはなさそうなETFが並んでいます。
【比較⑤】VOOとQQQに連動する投資信託は?
VOOはバンガード社の人気ETFであり、各大手証券会社でもVOOに投資する投資信託を販売しています。ただ、残念ながら直接QQQに連動する投資信託はありません。
そのかわり、大和アセットマネジメント社が運用する投資信託として、QQQと同じようにNASDAQ100指数に連動する「iFree NEXT NASDAQ100インデックスファンド」があります。
三菱UFJ国際投信ではS&P500に連動する「eMAXIS slim S&P500インデックスファンド」という投資信託を取り扱っており、個人投資家の間でも人気になっています。
eMAXIS slim S&P500 | iFree NEXT NASDAQ100 | |
---|---|---|
買付手数料 | 無料(ノーロード) | 無料 |
分配金 | なし | なし |
信託報酬 | 0.096%以内 | 0.495%以内 |
楽天投信投資顧問 | 三菱UFJ国際投信 | 大和アセットマネジメント |
この2つの投資信託の特徴は
- 100円から円建てで少額投資ができる
- 分配金は出さずに自動的に再投資される
- 新NISAつみたて投資枠の対象商品である
ことが挙げられますので、「ほったらかし」という手軽さでは投資信託のほうが向いていると言えます。eMAXIS slim 米国株式(S&P500)とiFree NEXT NASDAQ100については、このブログでも個別記事で紹介していますので、以下のURLから参考にしてください。
【結論】VOOとQQQは結局、どっちを買えばいいの?
今回は、バンガード社の人気ETFである「VOO(S&P500)」とインベスコ社の人気ETFである「QQQ(NASDAQ 100)」を比較検討し、紹介しました。
- 米国を代表する大型株に投資をしたい → VOO
- アップルやマイクロソフトなど「GAFAM銘柄」を中心に投資したい → QQQ
- NASDAQ市場に投資したい → QQQ
ということですね。
口コミ比較のところでも書きましたが、王道はやはりS&P500に連動するETFのVOOでしょうか。その中でもNASDAQ市場に上場する情報技術セクターの比率を高めたいという目的があれば、追加でQQQを保有するのも悪くありません。
また、eMAXIS slim S&P500やiFree NEXT NASDAQ100のように投資信託で運用する方法もあるので、投資初心者の人は少額から始められる投資信託から始めてみてはいかがでしょうか。
それでは。