つみたてNISAは全世界株式のみか米国株だけ?それとも両方買うべき?

「つみたてNISAをはじめてみたけど、どの投資信託を買えばいいかわからない」

「米国市場が好調だっていうけど、米国市場だけじゃ不安」

そんな疑問を持つ人も多いと思います。この記事では「結局、つみたてNISAで買うのは全世界株式投資と全米株式投資のどちらがいいの?」という質問を深堀していきます。

今回の記事でわかること
  • つみたてNISA(少額投資非課税制度)の基本とは?
  • つみたてNISAの3つの特徴
  • つみたてNISAで全世界株式投資する際の注意点とおすすめ投資信託
  • つみたてNISAで全米株式投資する際の注意点とおすすめ投資信託

についてズバッと解説していきますので、ぜひとも参考にしてください。

つみたてNISA(少額投資非課税制度)とは?

2018年1月にスタートしたつみたてNISA(ニーサ:少額投資非課税制度)。最近では若い人を中心に利用する人が多くなっています。

金融庁のNISA・ジュニア NISA 口座の利用状況調査によれば、つみたてNISAの口座開設数は2021年6月末時点で417万口座に上り、2021年3月末に比べ56万口座も増えています。

つみたてNISA制度(少額投資非課税制度)は、制度が複雑すぎてよく理解していない人も多いと思います。

そこでつみたてNISA制度(少額投資非課税制度)の基本について紹介していきます。

なお、つみたてNISAと一般NISAの違いについては以下の記事で詳しく紹介していますので参考にしてください。

つみたてNISA(少額投資非課税制度)の基本

まずはつみたてNISAの概要について見ていきます。

※参考までに一般NISAの情報も載せています。

つみたてNISA 一般NISA
利用できるひと 20歳以上の日本国内居住者
年間投資上限額 40万円 120万円
購入方法 積立のみ 積立または通常購入
対象商品 長期投資に適した投信・ETF 株、投信、ETF、REITなど
投資可能期間 2037年まで 2023年まで
非課税期間 20年間 5年間(最長10年)
ロールオーバー なし あり
運用管理 本人
金融機関の変更 できる

つみたてNISAは「Nippon Individual Savings Account」の頭文字の略で、日本語にすると「少額投資非課税制度」と言われています。

簡単に言うと、投資で得た利益や配当金・分配金に税金がかからないという制度。

通常の場合は、株やETF、投資信託の利益には20%程度の税金がかかります。配当金や分配金にも20%の税金がかかるんですね。

それが、つみたてNISAを利用して投資するとその税金がゼロになると言うわけです。

それではつみたてNISAの大きな特徴を見ていきます。

【特徴①】:つみたてNISAは年間40万円までが限度額

つみたてNISAは一般NISAと違い、年間の限度額が決められており、40万円(毎月33,333円)しか積み立てることができません。ちなみに一般NISAでは年間120万円が限度額となります。

ただ、年間40万円と言っても積立期間が最長で20年なので、トータルで800万円の金融資産を非課税で運用することができます。

【特徴②】:つみたてNISAの商品は限定的

つみたてNISAで選べる商品(投資信託)は金融庁の厳しい審査に合格した商品(投資信託)だけです。その数、2021年11月末時点で173本もあります。私たちが普段目にする東証一部に上場する「トヨタ自動車」などの個別株や、アップルやマイクロソフトなどの外国株、上場投資信託と言われるETFなどは、残念ながらつみたてNISA口座で買うことができません。

したがって、つみたてNISAで保有する商品はこの173本の投資信託から選ぶ必要があります。

ちなみに金融庁が定める株式投資タイプの投資信託の要件とは

株式タイプの投資信託の要件
  • 販売手数料はゼロ(ノーロード)
  • 信託報酬は一定水準以下(例:国内株のインデックス投信の場合0.5%以下)
  • 分配頻度が毎月でないこと
  • 顧客が過去1年間に負担した信託報酬の概算金額を通知すること
  • デリバティブ取引のようなリスクの高い運用を行っていないこと

このように、長期目線でリスクの少ない商品がつみたてNISAの投資対象になっているんですね。

【特徴③】:つみたてNISAは最長20年間が非課税

つみたてNISAの投資期間は、最長で20年間にわたって得られた利益に税金がかからないこともあり、初めて投資をする人や初心者の方にも人気が高まっています。

5年(最長10年)の非課税期間で中期的な投資を目的とした一般NISAに対して、20年間もの長期にわたって投資を推奨するのが、つみたてNISAということですね。

老後の資金は公的年金だけに頼らず自分で準備しなさいという、20代や30代の若い世代に対する国からの強いメッセージと言えそうです。

やはり投資初心者の方は、長い期間でコツコツ運用するのが良いですね。

ちなみに、20年経過後はつみたてNISA口座の資産を売却するか、特定口座又は一般口座に移管することになります。

つみたてNISAで全世界株式に投資する方法

では具体的につみたてNISAを使って「全世界株式」に投資する方法を紹介してきます。

実は「全世界株式」と名の付く投資信託はつみたてNISAの対象商品の中でも9本しかありません。基本的に全世界に投資したいなら、この9本から選べばいいので、それほど難しいことではないですね。

※参照:金融庁つみたてNISA対象商品届出一覧(対象資産別)

つみたてNISAで全世界株式投資する際の注意点

つみたてNISA対象の投資信託の中でも、全世界が投資対象地域の投資信託は少なくありません。ただ、投資対象地域を見ると、実は米国市場の比率が高かったりします。

したがって、全世界投資と米国投資の両方の積立投資をしている人がいますが、投資対象地域が重複している部分も多いため、分散投資の意味があまりないかもしれません。

以下の記事で投資信託で全世界投資をするデメリットについても触れていますので参考にしてください。

詳細記事を簡単にまとめると、

全世界株式投資をおすすめしない理由
  • 成長性の低い市場が含まれる
  • 米国市場にトータルリターンが負けてしまう
  • 個別銘柄のように大きく利益を出すことができない

ということですね。

つみたてNISAで全世界投資できるおすすめ投資信託は?

つみたてNISAで保有できる「全世界に投資できるおすすめ投資信託」を紹介していきます。

まずは楽天証券の「楽天全世界株式インデックスファンド(通称:楽天VT)」です。この楽天VTは投資対象がバンガード社の人気ETFであるVT(バンガード・トータル・ワールド・ストックETF)となります。

また、三菱UFJ国際投信の「eMAXIS slim 全世界株式(オール・カントリー)」もおすすめです。投資家の間では「オルカン」と呼ばれ親しまれていますね。

また、投資対象が株式市場に偏るのは不安、と考える人には「eMAXIS slim バランス(8資産均等型)」もおすすめです。この投資信託一本で日本国内・先進国・新興国の株式と債券、およびリート(不動産)の8資産に対し、均等に分散投資できます。

つみたてNISAで全米株式に投資する方法

具体的につみたてNISAを使って「全米株式」に投資する方法を紹介してきます。

実はつみたてNISAの対象商品の中でも、全米市場のほぼすべてを投資対象とする投資信託は2本しかありません。ただ、米国市場の代表的な株式指数であるS&P500を含めると、投資信託の数は10本となります。

※参照:金融庁つみたてNISA対象商品届出一覧(対象資産別)

つみたてNISAで米国投資する際の注意点

昨今、非常に好調な動きを見せる米国市場ですが、投資対象が米国に偏るデメリットはやはり大きいですね。今後、米国市場が凋落した場合の損失は甚大なものとなります。

例えば記憶に新しい2008年のリーマンショックのときは、S&P500指数の下落率はマイナス38%という記録を出しています。2000年から2003年に起きた「ITバブルの崩壊」のときも3年連続でマイナス成長となりました。

したがって、ここ数年の好調さだけで投資判断すると、思いもせず火傷するかもしれません。

つみたてNISAで米国投資できるおすすめ投資信託は?

全米市場(CRSP米国総合指数に連動)に投資できる投資信託は2本しかないと紹介しました。「楽天・全米株式インデックス・ファンド(楽天VTI)」はそのうちの1本で、楽天VTIだけで全米市場の99%をカバーできる投資信託となります。

また、米国市場の代表的な指数であるS&P500に連動する投資信託は8本あり、三菱UFJ投信の「eMAXIS slim 米国株式(S&P500)」はその中でも人気のある投資信託となります。

【まとめ】つみたてNISAは全世界株式と全米株式どっちがいいか?

全世界株式投資がいいか、全米株式投資がいいかという視点で紹介してきました。

具体的には

こんな人におすすめ
  • 30代~40代の人であれば短・中期目線で米国市場一択
  • ジュニアNISAなどの長期運用商品であれば、全世界株式(オルカン)

ということですね。

実は私自身も、自分のポートフォリオは9割以上が米国市場(S&P500含む)で運用しており、ジュニアNISAの方では「オールカントリーを50%」の比率で運用しています。

それでもどうしても悩む、ということであればリスク分散というメリットを生かした「全世界株式(オールカントリー)」をおすすめします。

それでは

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