QQQ(インベスコQQQトラスト・シリーズ1)はナスダックに上場している時価総額が最大規模の非金融企業100社を含むナスダック100指数に連動する上場投資信託(ETF)です。
このQQQについて、投資はありか過去のデータなどをズバッと分析していきます。
- QQQってどんなETFなのかわかる
- QQQの過去の株価推移やリターンがわかる
- QQQに投資する方法についてわかる
- QQQに投資するメリット・デメリットがわかる
記事で詳細にみていきますが、QQQの特徴をまとめると、
- 過去5年で年平均26%以上の高いパフォーマンス
- ナスダック市場に上場している「GAFAM」に投資できる
ということですね。
今回は、そんなQQQに投資するメリットなど解説します。今後の米国株や米国ETFに投資する際の参考になる内容となっていますので、ぜひ最後までご覧ください。
上場投資信託(ETF):QQQとは?
QQQ(インベスコQQQトラスト・シリーズ1)は、State Street社が運用するナスダック100指数に連動した、ナスダックに上場している時価総額が最大規模の非金融企業100社にまるっと投資できるETF(上場投資信託)です。
基本データ(2022年9月9日現在)
株価レンジ(52週) | 269.28 - 408.71ドル |
---|---|
経費率 | 0.2% |
分配金利回り | 0.69% |
1年リターン | −20.64% |
3年リターン | 16.89% |
5年リターン | 16.65% |
設定日 | 1999年3月10日 |
配当月 | 3月、6月、9月、12月 |
直近1年間のリターンは米国による金融引き締めの影響もありマイナスとなっています。
しかし5年リターンを見ると上昇率が年率16%超えと、米国投資の王道であるS&P500指数に連動するインデックスファンドを、はるかに超えるほど高いリターンを出しています。
株価の推移(チャート):5年
2020年2月のコロナショックの際は他の株式同様、230ドル前後あった株価が170ドル前後まで急落しています。ただ、その後の回復は目覚ましいものがありますね。
直近5年の株価を見てもきれいに右肩上がりに上がっているのが分かります。
QQQの組入上位銘柄について
ではQQQの組入上位銘柄を見ていきましょう。QQQの場合、アップルやマイクロソフト、アマゾンなど俗にいう「GAFAM銘柄」が上位を占めています。
テスラは自動車メーカーですが、最近になって急伸してきた企業の一つです。
QQQのセクター(業種)別の比率について
QQQのセクター別の比率を見ていきます。QQQの上位セクターはナスダック市場に上場している銘柄だけあって、アップルなどの情報技術セクターだけで45%以上を占めているのが特徴です。次いで通信セクターにはGoogle(アルファベット)やフェイスブックなどの企業が含まれています。
NASDAQに上場している企業は金融セクターが対象外のため、QQQのセクター別を見ても金融セクターはほとんど含まれていないのが特徴的です。
QQQに投資するには?日本の投資信託でも可能?
QQQに投資するには、外国ETFを扱っている証券会社に口座開設して取引することになります。
日本にもQQQのようにNASDAQ市場に投資できる東証ETF(2568)やiFreeシリーズのインデックスファンドがありますので、以下の記事で紹介させてただ来ます。
iFree NEXT NASDAQ100インデックスは年間経費がQQQの2倍以上しますが、最低投資コストが100円~なので、投資初心者にお勧めです。
QQQは、マネックス証券、SBI証券、楽天証券などの主要ネット証券で取り扱っているので、米ドルでの取引となりますが、日本株を取引するのと同じ感覚で売買することができます。
QQQの配当金・分配金のデータは?
それではQQQ(インベスコQQQトラスト・シリーズ1)の分配金データと配当金の推移を見ていきましょう。
- 分配金利回り : 0.62%
- 3年平均増配率:7.20%
- 5年平均増配率:7.48%
- 配当月:3月、6月、9月、12月
(参考URL:Dividend Invester HP)
直近1年の分配金利回りは0.62%と低く、分配金目的で投資するようなETFではありません。
5年平均増配率も7%台と決して低くありませんが、それ以上に株価が上昇しており、キャピタルゲインを目的とするETFと言えます。
QQQのリターンとパフォーマンスは?
以下は1999年の設定来のQQQのチャートです。
2000年のITバブルが崩壊したときはQQQの株価も急落しています。長期チャートで見ると2020年のコロナショックは誤差の範囲であることが分かりますね。
また、直近10年のリターンは米国市場のGAFAM銘柄が好調だったおかげでQQQのリターンも600%と驚異的な数字をたたき出しています。米国投資の最適解であるS&P500のリターンを大きく突き放しています。
ちなみにナスダックは、NYダウに比べてパフォーマンスが良いんですね。米国の株価指数であるダウ工業平均株価やNASDAQについてわかりやすく解説しています。
ぜひご覧ください。
QQQは買いか?:メリット・デメリット
QQQのデータや過去のパフォーマンスを見てきましたが、これらを踏まえてQQQに投資する際の
- 投資するメリット
- 投資するデメリット
についてまとめていきましょう。
投資するメリット
QQQのメリットをまとめると、
- S&P500指数もしのぐ驚異的なパフォーマンス
- アメリカを代表するハイテク企業「GAFAM」に投資できる
- 日本の主要ネット証券から購入できる
ということですね。
まず挙げられるメリットは、米国投資の最適解であるS&P500指数を突き放すほどの驚異的なパフォーマンスですね。S&P500の10年トータルリターンが3.5倍程度に対して、QQQは6倍になっています。
また、QQQに100万円投資しても年間の経費は2000円程度ですので、長期間保有してもリターンへの影響はほとんどないですね。
なお、インベスコ社の人気ETFということもあり、SBI証券、マネックス証券、楽天証券などの主要ネット証券から日本株を投資する感覚で投資することができます。
投資するデメリット
QQQのデメリットをまとめると、
- 情報技術セクターに偏るため、不景気に弱い
- 構成銘柄がNASDAQ市場の上位約100社のため、分散しにくい
- 株価が割高なので、今後とも同様のリターンを得られる保証がない
22年に入って大きく下落しているのも、金融引き締めによって景気の減速懸念が高まっているからです。
大きなデメリットが見当たりませんが、今後たとえばNASDAQ市場が暴落するなどのリスクがある場合は、QQQの株価も大きく下落する恐れがあります。
また、成長株で構成されているため、株価が割高傾向にあり、今後とも同じようなリターンを出せるか保証できないところがデメリットですね。
QQQへの投資:個人的な感想
S&P500のリターンを大きく上回るQQQの運用成績だけを見れば、間違いなく買いでしょう。ただ、より多くの銘柄に分散投資するのならば、やはりS&P500に連動するインデックスファンドなどをおすすめします。
ちなみにQQQとよく比較対象にされるバンガード社の情報技術セクターETFであるVGTについても、このサイトでも紹介していますのでぜひとも参考にしてください。
VGTは情報技術セクターの企業のみに投資できるETFなので、QQQのようにアマゾン(一般消費財)や通信セクターのフェイスブックやアルファベット(Google)などが含まれていないのが特徴です。
まとめ:QQQは買いか?
QQQ(インベスコQQQトラスト・シリーズ1)について買いなのかどうか、ズバッと分析してきました。
記事の結論をまとめると、
- アメリカを代表する「GAFAM」企業に直接投資をしたい
- S&P500を上回るリターンを期待したい
ということです。メリットにも書きましたが、直近のリターンは米国投資の最適解であるS&P500をも上回るリターンを出しており、個人投資家の人気を集めています。ただ、今後もその運用実績が続く保証はなく、QQQの組み入れ比率の高い「GAFAM」が不調になれば、株価もつられて暴落することが考えらます。
投資リスクを低く抑えるなら、アセットアロケーションを考えた比率が重要になりますね。
それでは。
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