脱炭素に取り組む企業に幅広く投資できる、イノベーティブ・カーボンニュートラル戦略ファンドの評判・評価やメリット・デメリットについて見ていきます。
地球温暖化対策は世界的に取り組まなければならない重要な課題ということもあり、今注目の投資信託です。
- イノベーティブ・カーボンニュートラル戦略ファンドの特徴を紹介
- 評判・評価そして口コミを紹介
- 投資するメリット・デメリットを分析
イノベーティブ・カーボンニュートラル戦略ファンドは、脱炭素化社会実現に向けた取り組みを進める企業に投資する”テーマ型”のアクティブファンドです。
地球温暖化対策というのは世の中の関心が極めて高いテーマですので、長期的にもこれらの企業は大きく成長することが期待できます。
22年に入って世界的に株価は下落傾向であり、イノベーティブ・カーボンニュートラル戦略ファンドもやばいのでは無いかとの声もあります。
そこで今回は、地球温暖化や脱炭素というテーマ型投資信託である「イノベーティブ・カーボンニュートラル戦略ファンド」について、評価や評判・見通しについても深掘りしていきます。
ぜひ最後までご覧ください。
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イノベーティブ・カーボンニュートラル戦略ファンドの特徴とは?
ここでは、基本情報や主な投資先、構成銘柄などについて見ていきます。
基本情報
運用会社 | 三井住友DSアセットマネジメント株式会社 |
---|---|
投資対象 | 内外株式 |
販売手数料 (購入時手数料) |
3.3%(税込)※上限 |
信託報酬 (運用管理費用) |
1.925% |
信託財産留保額 | なし |
直近分配金 | なし |
イノベーティブ・カーボンニュートラル戦略ファンドは、脱炭素化社会実現に向けた取り組みや脱炭素化に関連したイノベーションに貢献する企業に投資する投資信託です。
- 二酸化炭素をはじめとする温室効果ガスをゼロにすること
- 日本も2050年までに脱炭素社会の実現を目指しています
急激な人口増加や科学技術の発展により、二酸化炭素などの温室効果ガスが大量に放出され世界中の平均温度が年々上昇しています。
要するに温室効果ガスが”地球温暖化”の原因になっているということです。気温の上昇が進んでしまうと、いずれ地球での生活は難しくなるんですね。
温暖化を止める脱炭素化は人類にとって極めて切迫した課題となっていて、日本だけじゃなく世界中の国が精力的に取り組んでいます。
なので、脱炭素化に貢献する取り組みやイノベーションに貢献する企業の業績は長期的に伸びることが期待できるというわけです。
主な投資先と運用体制
このイノベーティブ・カーボンニュートラル戦略ファンドは、投資家から集めた資金を「ヴォヤ・インベストメント・マネジメント・カンパニー・エルエルシー」という投資会社が運用を行うアクティブ・ファンドです。
脱炭素化により注目されるテーマとして以下の3つをあげています。
イノベーティブ・カーボンニュートラル戦略ファンドに組み入れられている銘柄は、主にこの3つの技術に関連した企業となっています。
2022年7月時点での銘柄上位10社は、以下のとおりです。
引用:投資目論見書
こうしてみるとエネルギーや半導体関連の企業が上位を占めていますね。なお、米国の企業が80%近くを占められています。
今後、いつどんなことが起こるかわからない世の中なので、資産を分散させて運用することは非常に大切です。
世界の株式に広く分散して投資できるファンドは他にも数多くありますので、ぜひ参考としてご覧ください。
純資産総額
2007.10億円(2022年8月15日現在)。
純資産総額は、投資信託を保有するうえで必ず確認するべき項目です。なぜなら、規模が小さすぎると運用会社はそのファンドへの運用リソースをあまり割かなくなってしまいますので、結果的にパフォーマンスにも影響が出てくるからです。
パフォーマンスも好調ということもあり、このファンドは2000億円超えの規模にまで順調に成長しています。規模としては問題ないかと思います。
基準価額・純資産の推移
このファンドが運用を開始した21年3月以降の基準価格推移は以下のとおりです。
一方、22年に入って株式市場の株価は下落傾向ですが、円安が進んでいることもあり基準価格に大きな下落もなく堅調に推移しています。
類似インデックスファンドとの利回り比較
イノベーティブ・カーボンニュートラル戦略ファンドの投資対象は、世界の株式です。
ですので、ここでは同じく投資対象を日本を含む世界の株式としている「eMAXIS Slim全世界株式(オール・カントリー)」の利回りと比較してみたいと思います。
銘柄名
|
トータルリターン | |
6か月 | 1年 | |
イノベーティブ・カーボンニュートラル戦略ファンド | 34.39% | 17.08% |
eMAXIS Slim全世界株式(オール・カントリー) | 7.07% | 8.75% |
参考:楽天証券
運用開始から1年ちょっとの投資信託ですので、3年、5年といった長期的な比較はできませんが、インデックスファンドよりかなり良いパフォーマンスです。
イノベーティブ・カーボンニュートラル戦略ファンドの評価とは?
イノベーティブ・カーボンニュートラル戦略ファンドのメリット・デメリットについては、以下の通りです。
高評価のポイント(メリット)
◯脱炭素というテーマ性
脱炭素というテーマが、長期で取り組まなければならない重要なテーマである点が、このファンドのメリットですね。二酸化炭素などの削減や地球温暖化対策というのは、そう簡単に実現できないこともあり、すぐに廃れることのなり息の長いテーマです。
なので、脱炭素社会実現に向けた取り組みを行う企業への投資がコンセプトのファンドということもあり、長期的な高パフォーマンスに期待が持てます。
運用開始から1年ちょっとで2000億円を超える資産規模となっており、投資家からの期待もかなり高いといえるでしょう。
低評価なところ(デメリット)
◯コストがかなり高い
イノベーティブ・カーボンニュートラル戦略ファンドはアクティブ・ファンドということもあり、信託報酬が1.925%と極めて高く設定されています。
また購入する金融機関によっては最大3.3%の購入手数料がかかります。この場合、初年度のコストは約5%ということになってしまいます。
米国企業や日本企業にまるっと投資できるインデックスファンドの中には、購入手数料がかからず信託報酬が0.1%程度のものも多く運用されていることを考えると、かなり高い設定と言えるでしょう。
◯為替ヘッジなし
原則、為替ヘッジは行われないことから、為替変動の影響を受けます。つまり、円高になれば評価額は下落しますが、円安になれば評価額は上昇するということになります。
22年に入って円安が進んでいますので、結果的には円安の恩恵を受けてイノベーティブ・カーボンニュートラル戦略ファンドの基準価格は堅調ですが、為替の影響を大きく受けるという点は留意すべきですね。
イノベーティブ・カーボンニュートラル戦略ファンドの評判・口コミは?
Twitter上には、イノベーティブ・カーボンニュートラル戦略ファンドに関する以下のような口コミ情報がありますので、参考にしてみると良いでしょう。
投信について。基本アップダウンあまり気にせず置いておく派。1口10,000円弱で買い付けたイノベーティブ・カーボンニュートラル戦略ファンド。久しぶりに見たら12,728円になってました。ナスダックやダウを考えると、結構下がってるかと思ってました。脱炭素ってなんだかんだ重要テーマなんだと実感。
— mama (@stockmamachi) June 9, 2022
試されるESG哲学、ファンド成績が二極化-分散投資で奏功例も
・資産総額上位5位までのファンド、年初来運用成績プラスは1本のみ → 三井住友DS AM「イノベーティブ・カーボンニュートラル戦略ファンド」
・ESGファンドの苦戦、背景に金利上昇やエネルギー関連株の除外https://t.co/iunMe0E89I
— サステナ - SUSTAINA® 10th Anniversary (@SustainaJapan) June 17, 2022
これらのTwitter上に投稿された口コミ情報を見る限りでは、22年に入って株価が大きく下落している中、イノベーティブ・カーボンニュートラル戦略ファンドの基準価格が堅調である点が高く評価されているようです。
まとめ:イノベーティブ・カーボンニュートラル戦略ファンドはやばい?
以上、イノベーティブ・カーボンニュートラル戦略ファンドの特徴、メリットやデメリット、評判などについてご紹介いたしました。
このファンドは、脱炭素化社会実現に向けた取り組みやイノベーションに貢献する企業へ投資することにより、高いリターンを狙う投資信託です。
22年に入って世界中の株式市場が大きく下落する中、このファンドの過去1年のリターンは22年7月末現在で10%を超えており、短期的に高いパフォーマンスを示してます。
とは言っても、イノベーティブ・カーボンニュートラル戦略ファンドは21年3月に運用を開始したばかりですので、優れたファンドであるか否かを判断するには早すぎるとも言えます。
少なくとも3年程度はパフォーマンスを見てから判断したいものですので、引き続き様子を見ていきたいと思います。
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